【1980’s】中学生がラジカセに憧れのオーディオ感を出すには?
1980年代、オーディオに興味を持ち始め、
将来は絶対に音質のいいハイクオリティなオーディオを
買いたいと思っていた私です。
中学生の私はお年玉やお小遣いを貯めに貯め、
ラジカセを生まれて初めて購入しました。
普通のラジカセは、本体とスピーカーが
完全に一体になっていますよね。
でも、それではステレオ感″というかオーディオ感を
楽しむことがあまりできないと思っていた私は、スピーカーを
着脱して広くワイドに配置できるラジカセをチョイスしたのです。
3万円ほどのお値段です。
松下電器(National:現Panasonic)のラジカセでした。
普通のラジカセよりもボディはむしろ小さいものでした。
それでも、音質を重視する構造になっていて、
着脱できるそのスピーカーは「密閉型」。
つまり、スピーカーコーンの裏側から出る音波を
密閉したスピーカーボックスによって出ないようにするもの。
これによって、特に低音域の音が、コーンの裏側から出る音波、
表側から出る音波同士でうち消しあわないようにする効果が
あります。
小さいスピーカーながら、低音域もしっかりしていて、
ラジカセらしからぬ「いい音」が楽しめるのです。
とはいっても、所詮はラジカセ。
憧れの本格的なオーディオには足元にもおよびません。
でも、私がオーディオ、あるいはコンポと呼べるものを
買えるようになったのは、その10年以上先のことです。
そのラジカセは、外部ライン入力端子やAUX端子もあり、
拡張性がありました。
のちに世の中に出現したCDプレーヤーを接続することも
できたので、私にとって初めてでささやかで、思い出のある、
小さなオーディオになったのです。